コンテントネゴシエーション
Apache は HTTP/1.1 の規格に記述されているコンテントネゴシエーションを サポートしています。 ブラウザにより提供されたメディアタイプ、 言語、文字セット、エンコーディングの優先傾向に基づいて、 最適なリソースの表現を選択できます。 また、不完全なネゴシエーション情報を送ってくるブラウザからのリクエストを もっと賢く取り扱えるよう、いくつか機能も実装してあります。
リソースは、幾つか異なった表現で利用できる場合があります。 例えば、異なる言語や異なるメディアタイプ、 またはそれらの組み合わせで利用できるかも知れません。 もっとも適した選択をする方法の一つには、インデックスページを ユーザに見せて、ユーザに選んでもらう方法があります。 しかし、サーバが自動的に選ぶことができる場合が多くあります。 これは、ブラウザがリクエスト毎に、 どの表現を嗜好するかという情報を送ることで動作しています。 例えばブラウザは、可能ならフランス語で情報を見たい、 不可能ならその代わりに英語でもよいと、 自分の嗜好を知らせることができます。 ブラウザはリクエストのヘッダで自分の優先傾向を知らせます。 フランス語のみの表現を要求する場合は、ブラウザは次を送ります。
この優先傾向は、選択可能な表現が存在して、 言語によって様々な表現がある場合にのみ適用される ということに注意してください。
もっと複雑なリクエストの例を挙げましょう。 このブラウザはフランス語と英語を受け付ける、しかしフランス語を好む、 そして様々なメディアタイプを受け付けるが、 プレインテキストや他のタイプよりは HTML を好む、 他のメディアタイプよりは GIF や JPEG を好む、しかし最終手段として 他のメディアタイプも受け付ける、と設定されています。
Accept-Language: fr; q=1.0, en; q=0.5
Accept: text/html; q=1.0, text/; q=0.8, image/gif; q=0.6, image/jpeg; q=0.6, image/; q=0.5, /; q=0.1
Apache は HTTP/1.1 規格で定義されている 'server driven' コンテントネゴシエーションをサポートしています。 Accept
ファイル) を使う方法。 これは variant を明示的に挙げているファイルを指定します。タイプマップは type-map
ハンドラ (もしくは、古い Apache の設定と下位互換である MIME タイプ application/x-type-map
) に関連付けられたドキュメントです。 この機能を使うためには、あるファイルの拡張子を type-map
AddHandler type-map .var
URI: foo.en.html
Content-type: text/html;charset=iso-8859-2
たとえ MultiViews を使用するようになっていたとしても、 ファイル名の拡張子よりタイプマップの方が優先権を持つということにも 注意してください。 variant の品質が違うときは、この画像のように (JPEG, GIF, ASCII アートがあります) メディアタイプの "qs" パラメータで指定されます。
qs 値の範囲は 0.000 から 1.000 です。qs 値が 0.000 の variant は決して 選択されないことに注意してください。'qs' 値のない variant は qs 値 1.0 を 与えられます。qs パラメータはクライアントの能力に関係無く、他の variant と 比較したときの variant の相対的な「品質」を示します。 例えば、写真を表現しようとしているときは JPEG ファイルの方が普通は ASCII ファイルよりも高い品質になります。しかし、リソースが元々 ASCII アートで表現されているときは、ASCII ファイルの 方が JPEG ファイルよりも高い品質になります。このように、qs は 表現されるリソースの性質によって variant 毎に特有の値を取ります。
が適切な値に 設定されていると) AllowOverride.htaccess
の効果は以下のようになります: サーバが /some/dir/foo
にあてはまる全てのファイルを探し、 事実上それらのファイルをマップするタイプマップを作ります。 そのとき、メディアタイプとコンテントエンコーディングは、そのファイル名を 直接指定したときと同じものが割り当てられます。 それからクライアントの要求に一番合うものを選びます。
が 両方存在していると、サーバはその中からどちらかを適当に選びます。 もしその両方が存在せずに index.cgi
もしディレクトリを読んでいる際に、 文字セット、コンテントタイプ、言語、エンコーディングを 指定するための mod_mime
ディレクティブの設定に依存します。このディレクティブは ハンドラ、フィルタ、他のファイル拡張子タイプのどれが MultiViews ネゴシエーションで使用できるかを決定します。MultiViewsMatch
| 次元 | 説明 | |---|---| | メディアタイプ | ブラウザは Accept ヘッダフィールドで優先傾向を指定します。 アイテムそれぞれは、関連した品質数値を持つことができます。 variant の説明も品質数値を持つことができます ("qs" パラメータをご覧下さい)。 | | 言語 | ブラウザは Accept-Language ヘッダフィールドで優先傾向を指定します。 要素それぞれに品質数値を持たせることができます。 variants は 0 か 1 つかそれ以上の言語と 関連づけることができます。 | | エンコーディング | ブラウザは Accept-Encoding ヘッダフィールドで優先傾向を指定します。 要素それぞれに品質数値を持たせることができます。 | | 文字セット | ブラウザは Accept-Charset ヘッダフィールドで優先傾向を指定します。 要素それぞれに品質数値を持たせることができます。 variant はメディアタイプのパラメータとして文字セットを 指定することもできます。 |
ブラウザに返す「最適な」variant を (もしあれば) 選択するように Apache は次のアルゴリズムを使うことができます。 このアルゴリズムを設定により変更することはできません。 次のように動作します:
ヘッダの品質数値との積を計算して、最高値の variant を選びます。Accept-Language
ヘッダ行で与えられている最高の文字セット メディアパラメータを持つ variant を選びます。 明示的に除外されていない限り、ISO-8859-1 が許容されるようになっています。 text/*
メディアタイプであるけれども 特定の文字セットに明示的に関連づけられているわけではない variant は ISO-8859-1 であると仮定されます。Vary
が設定されます (リソースのキャッシュをする時に、 ブラウザやキャッシュはこの情報を使うことができます)。 以上で終わり。Vary
リクエストヘッダはメディアタイプの優先傾向を指定します。 これはまた、"image/" や "/" といった「ワイルドカード」メディアタイプを含むことができます。 ここで は任意の文字列にマッチします。 ですから、次の:
を含むリクエストは、"image/" ではじまるタイプ全てが許容できる、 そして他のどんなタイプも許容できる (この場合はじめの "image/*" は冗長になります) ことを示します。 扱うことのできる明示的なタイプに加えて、機械的に ワイルドカードを送るブラウザもあります。例えば:
こうすることの狙いは、明示的にリストしているタイプが優先されるけれども、 異なる表現が利用可能であればそれでも良い、ということです。 しかしながら、上の基本的なアルゴリズムでは、 / ワイルドカードは他の全てのタイプと全く同等なので優先されません。 ブラウザは / にもっと低い品質 (優先) 値を付けてリクエストを送るべきなのです。例えば:
明示的なタイプには品質数値が付けられていませんので、 デフォルトの 1.0 (最高値) の優先になります。 ワイルドカード / は低い優先度 0.01 を与えられているので、 明示的にリストされているタイプに合致する variant がない場合にのみ、 他のタイプが返されます。
ヘッダが q 値を全く含んでいなければ、 望みの挙動をするために、 Apache は "/" があれば 0.01 の q 値を設定します。 また、"type/" の形のワイルドカードには 0.02 の q 値を設定します (ですからこれらは "/*" のマッチよりも優先されます)。 もし Accept:
ヘッダ中のメディアタイプのどれかが q 値を含んでいれば、これらの特殊な値は適応されず、 正しい情報を送るブラウザからのリクエストは期待通りに 動作するようになります。
Apache 2.0 では新たに、言語ネゴシエーションが適合するものを 見つけるのに失敗した時に、優雅にフォールバックできるような ネゴシエーションアルゴリズムが幾つか追加されました。
サーバのページをクライアントがリクエストしたけれども、 ブラウザの送ってきた Accept-Language
に合致するページが一つも 見つからなかった場合に、サーバは "No Acceptable Variant" か "Multiple Choices" レスポンスをクライアントに返します。 これらのエラーメッセージを返さないように、 このような場合には Apache が Accept-Language
ディレクティブは、これらのエラーの一つか両方をオーバーライドするために 使用できて、 ForceLanguagePriority
サーバは他に適合するものが見つからなければ、 言語サブセットで適合するものを試そうともします。 例えばクライアントが英国英語である en-GB
言語で ドキュメントをリクエストした場合、サーバは HTTP/1.1 規格では、単に en
とマークされているドキュメントを マッチするものとすることは通常は許されていません。 (英国英語は理解できるけど一般的な英語は理解できないという読み手は 考えられないので、Accept-Language ヘッダで en-GB
にフォールバックしようとしているときは、 サブセット指定を無視して、LanguagePriorityen-GB
より高度なテクニック (Cookie や特殊な URL パス等) においてもユーザの言語選択をサポートするため、 Apache 2.0.47 からは、
は合致する variant を選択しようとします。合致するものが無ければ、 通常のネゴシエーション手順が適用されます。mod_negotiation
SetEnvIf Cookie "language=(.+)" prefer-language=$1
Header append Vary cookie
Apache は transparent content negotiation プロトコル (RFC 2295) を次のように拡張しています。 特定のコンテントエンコーディングのみが利用可能である variant に印を付けるために、新たに {encoding ..}
要素を variant リスト中に使っています。 リスト中のエンコードされた variant を認識し、 Accept-Encoding
典型的なファイルでは、MIME タイプ拡張子 (例えば html
) を持っていて、エンコーディング拡張子 (例えば gz
) を持っているかもしれなくて、 このファイルに異なる言語 variant を用意していれば、 もちろん言語拡張子 (例えば en
上の表を見て、拡張子なしのリンク (例えば foo
リンクに MIME タイプを使い続けたい (例えば foo.html
)時は、言語拡張子は (エンコーディング拡張子もあればそれも含めて) MIME タイプ拡張子の右側になければなりません (例えば foo.html.en
キャッシュが一つの表現を保存しているときは、 リクエスト URL と関連づけられています。 次にその URL がリクエストされた時に、キャッシュは 保存されている表現を使用できます。しかし、 リソースがサーバでネゴシエーション可能であれば、 最初のリクエストでキャッシュされて続くキャッシュヒットでは 間違った応答を返してしまうということになりかねません。 これを防ぐために、Apache はコンテントネゴシエーションの 後に返された応答全てに、HTTP/1.0 クライアントでは キャッシュ不可能の印をつけます。 また、ネゴシエーションされた応答のキャッシュを可能にする HTTP/1.1 プロトコルの機能も Apache はサポートします。
HTTP/1.0 準拠のクライアントからのリクエストに対しては、 (ブラウザであろうとキャッシュであろうと) ネゴシエーションを受けた応答のキャッシュを許すために、
ディレクティブを使用できます。 このディレクティブは、サーバ設定ファイルやバーチャルホストに書くことができ、 引数をとりません。 HTTP/1.1 クライアントからのリクエストには効力を持ちません。CacheNegotiatedDocs
HTTP/1.1 クライアントに対しては、レスポンスのネゴシエーション次元 を示すために Vary
HTTP レスポンスヘッダを送ります。 キャッシュは、これを使って後続のリクエストに対してローカルコピーで応答できるか どうかを決定できます。 ネゴシエーション次元とは関係なしにローカルコピーの使用を優先するようにするには、 force-no-vary
モジュール | ディレクティブ | FAQ | 用語 | サイトマップ
Apache HTTP サーバ バージョン 2.4
コンテントネゴシエーション
翻訳済み言語: en | fr | ja | ko | tr
Apache におけるネゴシエーション
リソースをネゴシエーションするためには、 サーバは variant それぞれについての情報を知っておく必要があります。 これは以下の二つの方法のどちらかで行われます。
ネゴシエーション方法
Apache はリソースの variant の一覧を、タイプマップファイルか ディレクトリ内のファイル名からかで取得した後、 「最適な」 variant を決定するために二つの方法の どちらかを起動します。 Apache のコンテントネゴシエーションの機能を使うために、 どのようにしてこの調停が行われるか詳細を知る必要はありません。 しかしながら、この文書の残りでは関心のある人のために、 使用されている方法について説明しています。
品質の値を変える
上記の Apache ネゴシエーションアルゴリズムの厳格な解釈で 得られるであろう値から、Apache は品質数値を時々変えます。 これは、このアルゴリズムで完全ではない、あるいは正確でない情報を送る ブラウザ向けによりよい結果を得るために行われます。 かなりポピュラーなブラウザで、もしないと間違った variant を選択する結果になってしまうような Accept ヘッダ情報を送るものもあります。 ブラウザが完全で正しい情報を送っていれば、 この数値変化は適用されません。
リンクと名前の変換に関する注意点
言語ネゴシエーションを使っている場合は、 ファイルが一つ以上の拡張子を持てて、 拡張子の順番は通常は考慮されない (詳細は mod_mime を参照) ので、 幾つかの異なる名前の変換を選べることになります。
キャッシュに関する注意事項
キャッシュが一つの表現を保存しているときは、 リクエスト URL と関連づけられています。 次にその URL がリクエストされた時に、キャッシュは 保存されている表現を使用できます。しかし、 リソースがサーバでネゴシエーション可能であれば、 最初のリクエストでキャッシュされて続くキャッシュヒットでは 間違った応答を返してしまうということになりかねません。 これを防ぐために、Apache はコンテントネゴシエーションの 後に返された応答全てに、HTTP/1.0 クライアントでは キャッシュ不可能の印をつけます。 また、ネゴシエーションされた応答のキャッシュを可能にする HTTP/1.1 プロトコ